女性専用風俗　赤羽秘密基地　（出張専門） | 【第四十六回】初体験〜結〜

はじめに。
私は髪が長くなった。長い部分は顎のあたりまで伸びてしまった。ラーメンを啜る時にやや難儀になった。
というのも、海外には日本の美容室的ポジションの店がなく、男子の髪切り場はフェードカット上等！マッシュヘア？なんだそれ？といった趣で僕が足を踏み入れるには躊躇せざるを得ない見た目だった。一体ビートルズはどこで髪を切っていたというのだろうか。
てな具合に、いい美容院を見つけることが億劫になってしまい（もしかしたらただの面倒くさがりなのかもしれない）、気付けば半年も髪を切らずに過ごしていた。そして季節は冬を超え、夏が訪れた。ひまわりが綺麗に咲く頃になった。

そんな中、シャンプーを買いに行ったドラッグストアでヘアゴムを見つけ、やってみるか！と思い立ち、行動力の鬼状態の光圀は即購入。帰って髪を結んでみた。というわけだ。

鏡に映る自分は意外と悪くなかった。

やってみた。
鏡の前に立ち、自分の手で髪をまとめる様子を見つめた。子供の頃からスポーツをしていたので、大学３年で引退するまではずっと髪が耳にかかることはなかった。海外にかぶれたのか、髪を束ねて結うまでになった自分の変わり様に時の流れを感じた。走馬灯が流れかけたが、俺はまだ行きなきゃいけない。日本でクンニをまってくれる人がいるのだ。そうおもって死神に別れを告げる。鏡の俺。人生史上一番伸びた髪だ。髪を引き絞り、ゴムで留める一瞬、新しい自分に出会う感覚が胸をわかせた。髪型の変化によって、外見から内面へ押し寄せる衝動が止まらない。

新鮮な体験
新しい髪型は、私のセンスの琴線に触れる快感をもたらした。
思いがけない刺激や変化が、日常に新たな活力を注ぎ込んでくれるんだろうな。そう思った。現象の感傷に浸るよりも現象の客観視に入ってしまうのは悪い癖だ。
そして、「風俗に出勤同じような快感をもたらしてくれる。」そうも思った。
風俗は、毎回が一期一会の新鮮な出会いだ。お客様との時間は、未知の世界へ扉を開ける体験だ。

結んでみて。
鏡の中に映る新しい髪型を通じて、新たな自分との出会いを楽しむことができる。同様に、風俗の体験も一期一会の新鮮な出会いとして、心に新たな蕾をもたらす。私の心の蕾を開かせるのは、新しい体験と刺激の力なのだ。