コミュニケーションをとる中で、互いの『基準』が曖昧な事で起きうる懸念がたくさんあります。
今回はその中で『言葉の基準』について考えてみたいと思います。


例えば…『緊縛』という言葉。
レベルはセラピストに寄って技術差があるのは当然のこと、お客様の嗜好や相性もあると思います。
危険なのは『知識』として何が植え付けられるか、だと思っています。
『綿ロープ』しか見たことのない、お客様が『＝緊縛』だとすると、『麻縄』で縛られる事は、全く別なものとなってしまいます。

別な例として…『バチボコ』という言葉。
意外と安易に使われがちなこの言葉ですが、軽く行った『パチポコ』なプレイを『＝バチボコ』と女性がイ理解していると、別な相手からは本当の意味で『バチボコ』にされてしまう可能性があります。


事実談として、いくつかお話をします。

Aさんの元にひとりの女性がSMの依頼をしてきました。その女性は手に持っていた漫画本を開き
『こんな風にボコボコにして欲しい』
と依頼をして来たそうです。
そこに書かれていたのは『暴力シーン』で、顔が歪み腫れ、血が大量に流れている画だったそうです。
『東京リベンジャーズ』のマイキーにやられているサウスの様な。
女性の『ボコボコ』の価値観は明らかに『過度』である内容でしたが、実際にその位になるであろう力で前頭部を一度殴りつけたところ、その方は恐怖でトイレに篭って出てこなくなったそうです。
女性の方がこれをやったらどうなるかの想像力が足りず、言葉の表現が間違っていたことになります。
当然ですが、Aさんは
『貴女が望んだ依頼はこう言うことです
　これは貴女が想像しているものとはおそらく違うし
　こう言うことを依頼したと言うことを貴女にはわかって欲しかった』
と依頼はお断りしたそうです。

過去に、オーストリア首都ウィーンのホテルで男性の遺体が見つかりました。
男性のSM依頼に応じた売春婦が、男性の依頼で身体を意図的に激しく痛めつけ、結果的に死に至らしめたという事件です。
また日本でも、被害者の女性との性交中に被害者の承諾を得て、快感を高める目的で被害者の喉を手で絞めて窒息死させたり、性交中に被害者の承諾を得てナイロン製バンドで首を絞めて死なせてしまった事件も発生しています。


上記の事件は『極論の内容』だとは思っています。

しかし『噛む』行為ですらも、噛みどころが悪いと神経をやってしまい、一生ものの怪我を追う事もある。
噛むという言葉の互いの認識のすり合わせが出来ないと、思わぬトラブルになることがあります。

『言葉の意味とその基準』をしっかりと理解して、プレイを行うもの同士、互いに言葉のすり合わせをしたければならない。
そしてそれと同時に、しっかりとした『技術レベル』と『知識レベル』を持ち合わせていないと、同様な事が起きる可能性もゼロではない。

という事を頭に入れながら、『安心で安全なプレイ』が行え、それでいながらも『貴女の欲求を満たしてくれる』ようなセラピストと楽しく遊んで頂き、女風利用を素敵なものにして頂きたいと思います！



Kanzaki｜神崎
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