匿名掲示板はセラピストにとって、自分の評価を売上以外で確かめる唯一の方法だ。お客様という生き物は接客中には、本音を出さない。本音とは、一人で誰にも見られていない場所で表れるものである。そんな匿名掲示板には、日夜目を眩ませるような絶賛のコメントから、受け入れがたい罵詈雑言まで、インパクト強いコメントが散見される。

インパクト強い言葉は当然自分の心にも強いインパクトを残す。
ゆえに、放っておけば自分の行動を左右されてしまうものであるう。
しかし、流れに身を任せるだけでは人間の理性を無駄にしてしまっているとも思う。そこで、この意見らを真に受けるべきなのか、段階を経て考察してみよう。

まずは、何事も冷静に考える必要がある。そもそも匿名掲示板は、実際に顔を合わせることなく、相手の素性も知らない状態で意見を交換する場だ。言葉には隠れた意図や感情があり、その背後には匿名のユーザーがいることを忘れてはならない。残酷な事件ほど複雑な事情が絡んでいるものである。性善説を信じる私はこのスタンスだ。

ここで、例を挙げる。掲示板ではセラピストの評価が行われているう。一部の匿名のユーザーからは、技術や対応に関して絶賛のコメントが寄せられるかもしれない。しかし、一方で妬みや嫉妬からくる中傷のコメントも存在するだろう。セラピスト自身は自分の仕事に誇りを持ち、お客様に満足してもらうことを目指しているが、匿名掲示板ではそれが真実かどうか判断することは難しい。

匿名のユーザーは、自由に意見を述べることができる反面、根拠や信頼性に欠ける場合もある。セラピスト自身の経験や直感、信頼できる人々からの意見を重視し、バランス良く判断することが重要だ。
結局は、自分の判断軸を持つことが何よりも重要なのである。人の意見に流される人は見ててしんどいし、頑固な人も見ててまたしんどい。その人に関わりなくても慈悲の目を向けてしまいそうになる。自分は仏でも菩薩でもないのに。批判をし、批判を受けている彼らと同じ人間なのに。

最後に、改めて匿名掲示板はただの一つの視点に過ぎないということを肝に銘じておくべきだ。自己の成長や向上を図るためには、多角的な意見を取り入れることが大切だが、それが真実や正しい方向性を示しているとは限らないのだ。

結論として、匿名掲示板の意見を真に受けるかどうかは、セラピスト自身の判断力と冷静な思考に委ねられる。匿名のユーザーの言葉に振り回されず、客観的な視点を持ちつつ、自己の成長に繋がるものを取り入れることが重要である。真実とは、自らが感じ取って判断するものだ。他人の評価に振り回されることなく、自分の道を歩んでいく自分でありたい。